私の感想

「犠牲者供養写経 寄進」の話を聴いたとき、私は非常に良い取り組みだと思いました。個人でも組織でも、自分の本分や最も得意とすることで貢献するのが世の中のために一番役立つと思うからです。私も早速協力しようと思います。

なお、協力者に3000円ないし4000円の犠牲者供養写経寄進を要請していただいても良いから、協力者にも犠牲者供養の写経を1巻していただき、寄進による被災地域の人の写経と組み合わせることをしたら、もっと良いと思いました。被災しなかった人と被災地の人の心を繋ぎ、励ましを贈ることになるからです。

マザーテレサさんの言葉にこんなものがあったと記憶します。「世話をするだけでなく、あなたの心をあたえなさい」

伎楽

管長の挨拶に続いて、特設舞台では古代に大陸から伝わった伎面という面をつけての劇が行われました。伎面や衣装が古代の研究を元に制作され、能楽師大蔵流狂言方の茂山良暢(しげやまよしのぶ)さんと天理大学の雅楽部の人たちによって、玄奘三蔵の求法の旅が演じられました。苦難の旅の象徴的な場面を、大変しっかり表現しているように思いました。劇の内容説明である「地の文」は声明の音階で語られ、雅楽の楽器の音と共に古代の雰囲気をとても良く出していました。

西域壁画伝の開扉と献灯

法要が終わった後、平山郁夫さんの壁画がある大唐西域壁画殿の正面扉がすべて開かれました。これまで建物の中でしか観たことがない壁画が、夕闇迫る外から一目で何面も観られたのは非常に素晴らしかったです。

大祭の参加者に1本ずつ配られたローソクに火を着け、献灯と書かれた置き行燈の中に立てました。多くの人が献灯をしましたので、玄奘三蔵院伽藍やその周辺は置き行燈が沢山並んでいました。次第に夜の帳が下りてきて無数の灯りが煌めき、玄奘塔と大唐西域壁画殿に人を誘っているようでした。