奈良の将来ビジョンをつくる活動

現在、奈良県立大学教授の村田武一郎さんが座長となって、「奈良をどのようなまちやむらにするのか、自分たちで議論し、ビジョンをつくろう」という活動が行われています。参加者は奈良県内で町おこしや村おこしに取り組んでいる人たちを中心に、大学や行政の関係者、一般市民(奈良県外の人も含みます)で、フォーラム会員は約200名です。  活動は分科会方式で行われていて、@地域づくり、A農林業と食料、B観光・交流、C産業と雇用の4つの切り口で議論されています。

観光・交流分科会と私の提案

私は観光・交流分科会に参加して、奈良の観光問題をいろいろ教えていただいています。特に印象が濃かったことは、

・「奈良県は観光の先進県ではない」ということを多くの人が認識している。

・奈良県の観光・交流を考える場合、奈良市を中心とした北部と広い山村地域の南部は分けて考え、しかも何かで統合化したキャッチフレーズが要る。

ということでした。

また、話を聴くばかりでなく、私も時には臆面もなく素人の意見を述べています。議論の中で私が述べている意見や提案の主なものは次の通りです。

<意見>

・奈良の一番の強みは何か?仏教の都であり、神社仏閣である。最大の強みをさらに磨いて、世の中に貢献することが大切。

・奈良は古い町で他地域との接触や競争、切磋琢磨が足りない。競争の荒波に飛び込み、力を付けていくようにすべき。

<提案>

・南都八大寺(*)セミナーの常時開催・・・提案内容の詳細は末尾に掲載

*元興寺、興福寺、西大寺、大安寺、唐招提寺、東大寺、法隆寺、薬師寺

・この提案内容は市民からの多くの提案の中のひとつとして下記の第2回総合フォーラムにて、要約された形で配布資料に掲載される見込みです。若干フライングかもしれませんが、フォーラムの宣伝の意味で当ホームページにアップします。

第2回総合フォーラムの開催

これまで各分科会で議論し、作って来ましたビジョンの内容を、まとめて発表する総合 フォーラムが下記の通り開催されます。参加は自由ですので、関心のある方はご参加ください。

日時 : 2010年11月20日(日) 13:15〜16:30

場所 : 奈良県立大学(*) 3号館 2F ホール

*奈良市船橋町10番地

内容 :奈良の将来ビジョン概案の紹介

こうあったら良い奈良―20・40台才代からの提案

総合討論 など

参加費: 無料(ただし資料代:500円/人)

参考添付

・・・提案「南都八大寺セミナーの常時開催」

 奈良の将来ビジョンをつくるフォーラム政策提案

南都八大寺セミナーの常時開催

提案者:鏡 清澄

@現状と問題点・・・仏様は泣いている

・奈良は仏教の街であり、文化と歴史と文学の街であるが、常時その価値を参拝客に発揮している寺は少ない。

・仏教の教えは深いものがあり、現代の殺伐たる世相に良い影響を与えられると思うが、その役割・使命を積極的に果たしている寺は多くない。

・結果、建造物や仏像などの形は見学されても、仏教の教えに触れ自己の生き方を考えるような参拝はされていない。

A将来像・・・奈良の存在価値の発揮、使命の遂行

・南都八大寺がセミナー開催を通じて、参拝客の「心の再生」を促し、「安らぎの提供」を行うようになっている。

・奈良が単なる観光地から「精神文化の復活の地」になっている。

・奈良市と南都八大寺が、日本一の価値を保有している仏教で、現在の日本と人々が抱えている精神面の立て直しという大きな使命を果たしている。

B必要な施策・・・「より良い生き方」への導き、提案

・南都八大寺(元興寺、興福寺、西大寺、大安寺、唐招提寺、東大寺、法隆寺、薬師寺)の僧侶によって、毎日持ち回りでその寺の境内で仏教や奈良に関係するセミナーを毎回1時間程度開催する。

・寺の数が8つなので、担当曜日は変化していく。

・各寺において特別な法要や行事の時は事前にセミナー担当を調整しておく。

・また、担当日には別室で終日悩み相談を受け付け、相談に乗る。

・観光ガイドブックや奈良のポスターなどに「南都八大寺セミナーの常時開催」を掲載し宣伝する。

C取組み主体・・・南都八大寺と奈良市

・主体:南都八大寺、協力団体:観光協会、ホテル、奈良市、奈良県

D備考・参考事例・・・薬師寺という成功例がある

・薬師寺では修学旅行生などに数多く案内説明し、仏教の種まきをしている。

・教会や占い師には悩み相談の人がよく行っている。

・奈良の歴史や文化を伝えるという意味では、奈良国立博物館での開催も追加しても良いと思う。

以上